ただ、手を重ねただけなのに

それだけで安心するのは、なぜだろう。
言葉もなく、ただ手を重ねただけなのに。
心の奥のこわばりが、ふわっとほどけていく感覚。
触れたところから、やさしさが流れこんでくるって、
きっと、当たり前じゃない。
大人になるほど、そういう“特別”って減っていくからこそ、
僕はそのひとつひとつを、大切にしたいって思う。
ぎゅっと握るわけじゃなくて、
そっと、でも確かに包み込む。
あなたが「大丈夫だ」って思えるまで、
静かに寄り添える手でいたいです。
あなたの手に、僕の手を重ねる日を、
心から楽しみにしています。