DIARY 夏目 ハルの写メ日記
突然雨が降ってきて、二人で軒下に逃げ込む。 そんな予定外の出来事が嫌いじゃない。 髪が少し濡れて、 「最悪だね」 と言いながら笑う。 予定通りじゃないからこそ、その人の素が見えることがある。 僕は、完璧なデートより少しハプニングがある方が好きなのかもしれない。 あとになって、 「あの時すごい雨だったよね」 って話せるから。 人生も人間関係も、予定通りにはいかない。 だったら、一緒に笑える人がいい。
大人になると、わがままを言わなくなる。 食べたいものがあっても「何でもいいよ」。 行きたいところがあっても「合わせるよ」。 優しさなんだけど、少し寂しい時もある。 僕は、 「今日はこれが食べたい」 「ここ行ってみたい」 って言ってくれる人が好きだ。 その人のことが分かるから。 もちろん全部叶えられるわけじゃない。 でも二人で、 「じゃあ今日はそうしよう」 って決めるのが楽しい。 僕の前では少しくらいわがままでいてほしい。 その方が、その人らしくて可愛いと思うから。
人から聞いた話を、別の場所で話すのがあまり好きじゃない。 たとえ面白い話でも。 その人が僕に話してくれたことは、その人と僕の間に置いておきたい。 だから時々、 「こんなこと誰にも言ったことない」 と言われると、少し嬉しくなる。 内容が嬉しいんじゃない。 僕なら話してもいいと思ってくれたことが嬉しい。 人と近くなるって、秘密をたくさん知ることじゃないと思う。 言わなくてもいいことを、安心して言えるようになること。 二人しか知らない話が一つ増えるたび、少しだけ距離が変わる。 僕はそういう関係を大切に...
僕は、本当に強い人ほど「疲れた」と言える気がしている。 昔は逆だと思っていた。 弱音を吐かず、一人で全部できる人が強いんだと。 でも長く生きていると、それだけじゃ続かないことも分かる。 仕事ではしっかりしていて。 家では頼られて。 周りにはいつも笑っている。 そんな人ほど、ときどき何もしなくていい場所が必要なんじゃないかな。 僕の前では、しっかり者じゃなくてもいい。 格好よくなくてもいい。 「今日はちょっと疲れた」 それだけで十分。 たまには誰かに任せることも、大人には必要だと思っています。
目的地まで最短で行くことはできる。 スマホを見れば、一番早い道もすぐ分かる。 でも誰かと歩いている時は、少しくらい遠回りしてもいいと思っている。 話の途中で駅に着いてしまったら、ちょっと残念だから。 「もう少し歩く?」 そう言って、知らない道へ曲がる。 結局何もなかったりする(笑) でも不思議と、そういう時間の方を覚えている。 効率だけ考えれば無駄。 でも、人と過ごす時間には、その無駄が必要なんだと思う。 好きな人となら、遠回りも悪くない。
人を好きになるのに、順番なんてないと思う。 最初から惹かれることもあれば、何度か話してから気になることもある。 僕はどちらかというと後者。 最初は何とも思わなかった仕草が、知っていくうちに可愛く見えたりする。 笑い方。 考えている時の癖。 好きなものを話す時だけ少し早口になるところ。 そういうものを一つずつ見つけるのが好き。 だから初対面で全部分からなくていい。 むしろ分からない方が面白い。 「この人、こんな顔するんだ」 そう思える瞬間が増えていく。 人を知るって、たぶんそういうことなんだろうね...
昔は、予定が埋まっている方が安心した。 仕事も遊びも、何かしている方が充実している気がしていた。 でも最近は逆。 予定と予定の間に何もない時間があると、少し嬉しい。 気になった店に入ったり、知らない道を歩いたり。 誰かと一緒なら、 「このあとどうする?」 って相談するのも好き。 最初から全部決められたデートより、二人で決めていく時間の方が、その人らしさが見えるから。 僕はたぶん、場所よりも「誰と」が大事なんだと思う。 何をしたかより、 「あの日、なんか楽しかったね」 って後から笑える時間。 そう...
この仕事を続けていると、 「みんな何を求めて会いに来るんだろう」 と考えることがある。 癒されたい日。 誰かと話したい日。 少し寂しい日。 日常から離れたい日。 理由は一人ひとり違う。 だから、僕から「こう過ごしましょう」と決めつけたくない。 カフェでたくさん話したっていい。 静かに過ごしたっていい。 甘えたくなったら甘えていい。 その日の自分に必要な時間を選べばいいと思う。 そして帰る頃に、 「今日、夏目ハルに会ってよかった」 と思ってもらえたら、それが一番嬉しい。 僕がこの仕事を続けている理...
「夏目さんってずっと優しそう」 そう言われることがある。 だいたい笑ってごまかす。 優しくありたいとは思っている。 でも、ずっと同じ顔をしているわけでもない。 仲良くなると冗談も言うし、ちょっとからかうこともある。 相手が照れていると、もう一回言いたくなる時もある(笑) たぶん僕は、安心してくれたあとに見える、その人の素の表情が好きなんだと思う。 最初は丁寧に話していたのに、気づけば笑いながら「もう!」って言われていたり。 そういう変化が嬉しい。 安心できるだけじゃ少し物足りない。 一緒にいるう...
この仕事をしていると、技術について聞かれることがある。 もちろん勉強するし、大切にしている。 でも、それ以上に大事だと思うことがある。 相手をちゃんと見ること。 今日は話したいのか。 静かにしていたいのか。 緊張しているのか。 少し甘えたいのか。 同じ人でも、その日によって違う。 だから僕は「いつものやり方」に当てはめたくない。 その日のその人に合わせたい。 人に触れる仕事だからこそ、雑に扱いたくないんです。 安心して任せてもらえた時は嬉しい。 その信頼に甘えず、ちゃんと大切にしたいと思う。 そ...